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当事務所の家族信託の管理方法
当事務所の、裏話的な内容です。
案件の管理はどうやっているかです。
※ 専門家向けのメルマガからの転載ですので、専門用語が使われている点は、ご容赦ください。
■■ 5年前の案件で電話
先日、5年前に信託を設定した案件で電話をいただいたんですね。
アパートオーナーの認知症対策
委託者 父
受託者 娘
受益者 父
終了事由 父の死亡
帰属権利者 息子 ← ここポイント
という案件です。
アパートローンがまだ残っています。
まずは受託者の娘さんから
「父のからだが弱くなって施設に入ることを検討しています。
何かしておくことはあるでしょうか?」
何年の前の案件だとあまり覚えていません。(汗)
うちの事務所は案件管理システムをkintoneを使って導入しているので、すぐ検索。
それで、その案件の信託契約書や登記簿謄本(のPDF)を見て、すぐ対応できます。
このシステム他の専門家にも提供しています。こんな感じ。
https://minjishintaku-kantokunin.org/2022/07/03/houkarute/
受託者の娘さんには、施設に入るだけなら、特に問題ないので、
施設費は、信託のお金から出しても大丈夫ですよ。
っておこたえしました。
そしたら、次の日銀行からも電話が。
お父さんの判断力がなくなると、ローンの書き換えができなくなる。
帰属権利者が受託者でないので、
受託者に免責的債務引受ができないとのこと。
なぜ、債務引受が必要か?
アパートローンって、通常5年金利固定とか、固定金利で設定することがあります。
そうすると5年後に金利の書き換えがあって、
その時、委託者であるお父さんが認知症だと、
金利の書き換えの手続きができなくなります。
ですから、受託者に免責的債務引受をすれば、受託者が手続きをできる。
相続税の債務控除で問題になるのでは?
と思っても大丈夫。
信託で債務引受をする場合、委託者(お父さん)の相続時の債務に含めて(債務控除)、
相続税の計算をすることが可能です。
それで、どうしたらいいかと銀行から電話をいただきました。
あれ、その場合も想定していたはず、と思って、システムを調べたら
任意後見も設定していました。
ああ~、よかった。
銀行の担当者には
「任意後見も設定していますから、認知症になっても大丈夫ですよ」
とお伝えしました。
それで、銀行の担当者も安心していました。
■■ エグい案件
別件で、アパートをたくさん持っているオーナー(上記とは別な人)の
そちらも5年くらい前の信託案件で、
今後の対応について、銀行(メガバンク)の担当者4人とオンラインでミーティングをしました。
このシチュエーション、エグかったですね。
質問されることも中々きわどく
・今回の案件では、相続税対策として、受益権の贈与できるか?
・信託した土地上にマンションを、建てられるか?
・銀行が融資をする場合、抵当権の設定と受益権に質権が設定できるか?
・帰属権利者の変更ができるか?
などなど。
信託って、こんな感じで、当事者以外の第三者(銀行や税理士など)と
がっちり打ち合わせすることがあります。
#生兵法では大変
でも大丈夫。
当時、相続税対策として様々検討していたので、
当時の資料を見ながら打ち合わせしました。
信託契約書の内容によれば、ほとんど大丈夫ですが、
帰属権利者の変更だけは、委託者の思い(信託の目的に記載)で難しいかな、というところ。
(委託者、受託者、受益者の3者契約なら可能。その場合、委託者の判断力があることが前提)
こんな感じで、当時の資料がすぐ出せれば、安心して対応できますよね。
■■ 信託って何年も前の案件の問合せを受ける
こんな風に、信託って、何年も前の案件の問合せを受けることはよくあるんですね。
その時、どんな風に対処するかは、絶対必要。
間違っても
「私は設定の依頼を受けただなので、応えられません」
という対応はしないで欲しいです。
(うちの事務所はそのような対応は絶対しません)
専門家に対する評判が落ちますし、もちろん、あなたの評判も良くなることはないでしょう。
その時、しっかり対応できるようにしておけば、安心です。
当時、どんなことをやったか?
信託の他に何をしたか?(遺言は?任意後見は?)
信託の内容はどうか?
つまり、最終的な成果(信託契約書や任意後見契約書)がすぐ見つけられるようにしておけばいいだけなんです。
問題は、ファイルをサーバーに入れておくだけだと、何が最終版か、結局、任意後見を設定したかどうかわからなくなるという点。
それをわかるように、自分なりに工夫しておけばいい。
信託を設定するとこのような何年の前の問合せはときどき来ますので。
案件管理、とっても重要です。
あと、そうすれば、お客さんからも安心してもらえますよね。