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何もしなくて良いときは、何もしない専門家でありたい(おひとりさまからの相談の例で)
※ これは実際あったいくつかの相談を重ね合わせて記述しています。
■■ おひとりさまからの相談
A子さんは、70代の女性
夫は亡くなっており、子どもはいません。
いわゆる「おひとりさま」です。
両親も他界されており、
姪が同じ市内にいます。
自分の父が認知症だったので、
「もし自分がこのまま認知症になったら・・・」
と不安になり、相談に来られました。
父には、後見人がついていましたので、自分にも後見人が必要は?
と思われたようです。
■■ 今後、起きえること
「おひとりさま」ですと、今後問題になりそうなことはこんな感じ。
●100%起きること ⇒ 死亡したとき
お金や不動産などの財産関係を誰に相続されるかですね。
指定する場合は遺言ですね。
あと、相続手続き(銀行口座の解約や不動産の名義変更)を誰かがしなければいけないので、その場合は、遺言で遺言執行者を指定したいですね。
それに、
お骨の埋葬や家の片付け、各種届け出、新聞やクレカの解約など
誰かにやってもらう必要があります。
第三者に頼む場合は、死後事務委任の契約が必要です。
●起きるかどうかわからないこと ⇒ 認知症になったらとき
お金の管理や、役所などの手続き(介護保険など)、施設入所や入院の手続きを自分でできないなら誰かにやってもらう必要があります。
事前に指定するなら、任意後見の設定ですね。
任意後見がなく、判断力がない場合、成年後見の申立ですね。
そして、施設入所や入院の際は、身元保証人を求められるので、それを誰に頼むか?
任意後見人や成年後見人がついている場合は、
身元保証人がいなくても、入院や入所はスムーズに進みますね。
■■ A子さんの場合
もちろん、遺言、死後事務、任意後見の3つを私の事務所で設定すれば、しっかりしたサポートができると思います。
しかし、それって必要なのか?
A子さんに姪がいます。
連絡はそんなに頻繁に取っていませんが、いろいろ頼めるとのこと。
そうすると・・・
●遺言は必要か? ⇒ なくても大丈夫
A子さんが亡くなれば、姪御さんが自動的に
相続人。
姪御さんに自分が残した財産が行くことは当然のことと考えいる。
しかも、相続の手続きは、甥や姪がいるので、手伝ってくれそう。
●死後事務は必要か? ⇒ なくても大丈夫
お墓の埋葬や、各種届け出など、
こちらも姪御さんが協力してくれそう。
●後見は必要か? ⇒ 今のところ大丈夫そう
お金の出し入れは、姪御さんにキャッシュカードを預かってもらうか、代理人カードを設定すればなんとかなりそう。
そのくらいの協力も姪御さんができそう。
身元保証も頼めるとのこと。
役所や入院等の手続きも、いざとなったら姪御さんが手伝ってくれそうとのこと。
姪御さんができなくて、甥姪も大変そうなら、第三者の後見人を検討すればいいのでは。
しいて言うと、任意後見の設定はしてもいいかもしれませんね。
でも、今の段階では、姪御さんに頼めそうとのことでしたので、とりあえず、保留。
ちなみに姪御さんの任意後見人にすることは、おすすめしませんでした。
なぜなら、定期報告がめっちゃ大変だから。
出納帳を付けて、レシートを整理して、年に何回か、収支と財産一覧を作成するなんて、一般の人にはなかなかできないですよね。
■■ ということで
A子さんには、
今の内容を整理してメモにまとめたものを渡して、
「今は何もしなくても良さそうですね。姪御さんにも今の内容を共有して、何かあったとき大変そうなら、事務所に連絡ください」
といって相談は終了。
A子さんも、不安が消え、安心された表情をされていました。
■■ 事務所経営的には・・・・
これって事務所経営的には、あまり良くないかもしれないですよね。
頑張れば(?)、遺言、死後事務、任意後見の3つのご依頼がいただけたかもしれません。
報酬も数十万円になるでしょう。
ところが今回は、相談料だけ。
これって私、苦手なんですよね。
本当に必要だったら、胸を張って、この手続きをしましょう!って言えます。
でも、今回のA子さんのケースは、私は、
「う~ん、今は何もしなくてもいいかも・・・」
って思いました。
だから、それをそのまま伝えただけ。それを隠して、いろんな手続きをさせてしまうと、後ろめたい気持ちになるし、腹も痛くなる。
いやなんですよね。そうゆうの。
例えば、お医者さんにかかって
本当は、2,3日寝てれば大丈夫なのに、いろいろクスリを出されたとしたらどう思います?
僕は、不要なときはクスリを出さない医者でいたい。
だから今回の相談も、何もしないで相談料だけいただいた。
A子さんも喜んでいたし。
そうゆう専門家でありたいなって思います。