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「もしもの備え」は元気な今こそ ~任意後見って何?~
こんにちは、司法書士の川嵜一夫(かわさきかずお)です。
今日は、ちょっとだけ将来のことを考えてみませんか?
「もし認知症になったらどうしよう…」
「自分の財産管理や介護のこと、誰に頼めばいい?」
「甥っ子や姪っ子はいるけど、迷惑はかけたくないし」
そう思ったことがある方にこそ知っていただきたいのが、「任意後見制度」です。
元気な今だからこそできる、“未来の自分を守る契約”。
この記事では、
任意後見とは何か、
成年後見とはどう違うのか、をわかりやすくお話ししていきます。
◆ 任意後見ってなに?──「将来に備える契約」
任意後見とは、判断能力がしっかりある“今”のうちに、自分が信頼できる人と契約を結び、将来、自分の判断力が衰えたときにその人にサポートしてもらう制度です。
ポイントは、「自分で選んだ相手に、あらかじめお願いしておく」ということ。
実際にその契約が発動するのは、将来、判断力が低下して「サポートが必要だ」と家庭裁判所(お医者さんの診断書をもとに)が判断したとき。そこから正式に任意後見がスタートします。
◆ 成年後見(法定後見)との違い──「自分の人生、自分で決めたい」なら任意後見
多くの方が誤解しがちなのですが、後見制度には2種類あります。
1つは、すでに判断能力が低下してしまった人のための「成年後見」(法定後見と言うこともあります)。
もう1つが、今回ご紹介している「任意後見」です。
成年後見の弱点とは?
成年後見は、家庭裁判所が「この人が後見人です」と決めます。
本人の希望とは関係なく、時には家族がなれずに、専門職が選ばれることもあります。
さらに、成年後見はとても“堅い制度”です。
後見人は家庭裁判所の監督のもと、厳格に財産を管理します。
自由な判断がしにくく、たとえば「親しい人に少し援助したい」とか、「趣味のためにお金を使いたい」といった柔軟な対応が難しくなることもあります。
任意後見なら、“思い”を反映できる
一方、任意後見は、「この人にお願いしたい」「こうしてほしい」という本人の気持ちを大切にする制度です。
「お世話になっているあの人に、こんな贈り物をしたい」とかもね
任意後見のポイントは
● 信頼できる家族や友人、専門職にお願いできる
● 契約の内容に「何をどこまで任せるか」を細かく決められる
● 自分の“生き方”や“価値観”を反映できる
つまり、任意後見は「人生の主導権を自分で握るための制度」とも言えます。
◆ 任意後見でできること
任意後見でサポートしてもらえる内容は幅広く、生活に密着しています。
たとえば──
・預貯金の管理(光熱費・施設費の支払いなど)
・不動産の管理・売却
・医療や介護サービスの契約
・公的手続きの代行(年金の手続きなど)
・日常の生活サポート(必要に応じて)
契約時に「これとこれはお願いしたいけど、これは自分でやりたい」など、自由に決められるのもポイントです。
◆ 任意後見の始め方:安心の4ステップ
任意後見は、以下のステップで進めていきます。
(1) 信頼できる人を選ぶ
まずは、自分の意思を尊重してくれそうな人を選びましょう。
家族や親しい友人、司法書士などの専門職でもOKです。
(2) 任意後見契約を結ぶ
公証役場で「任意後見契約公正証書」を作成します。
ここで、何をどのように任せるかを具体的に取り決めます。
(3) 判断能力が低下したときに申し立て
実際に判断能力が落ちてきたときは、任せたい人が、家庭裁判所に「任意後見監督人の選任」を申し立てます。
(4) 任意後見がスタート
監督人がついたら、任意後見契約の内容に基づいてサポートが始まります。
※監督人がつくことで、任意後見人が勝手なことをしないような仕組みも整っています。
◆ よくある質問・誤解 Q&A
Q:家族以外にも任せられるの?
A:はい。法律上、誰に頼むかは自由です。信頼できる第三者や専門家にお願いするケースも増えています。
当法人も、受けているいますよ。
Q:費用はどれくらい?
A:公証人の費用、公証役場への手数料、司法書士など専門職に依頼する場合は報酬がかかりますが、大がかりな手続きではありません。
例:公証人には4~5万円と、専門家報酬など(当法人なら18万円+税)
Q:家族信託と何が違うの?
A:任意後見は「判断力がなくなったとき」に発動しますが、家族信託は元気なうちから財産管理を任せられるのが特徴です。
目的や内容に応じて併用することもあります。
◆ まとめ:未来の安心は「今」の選択から
人はいつか、年を取ります。
判断力が衰えるのも、病気になるのも、誰にでも起こりうる「未来の可能性」です。
でも、備えることで、その未来は大きく変わります。
成年後見は、どうしても「あとから選ばれる制度」。
任意後見は、「自分で選んで準備する制度」。
だからこそ、自分の希望や価値観を大切にしたい方には、任意後見をおすすめしたいのです。
誰に支えてもらいたいのか。
どんなふうに生きていたいのか。
その答えは、あなたの中にきっとあるはずです。
◆ 最後に:ご相談はお気軽にどうぞ
・任意後見のこと、もっと知りたい。
・うちの家族の場合はどうなる?
・誰に頼むのがいいか悩んでいる…
・子どもがいなくて、姪や甥には迷惑をかけたくない
そんな方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
司法書士として、あなたの“未来の安心”をサポートさせていただきます☀️