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~「ACP」とは~ 親が弱ってきたら、「もしもの話」を少しずつ
こんにちは、司法書士の川嵜一夫です。
最近、「親が少しずつ弱ってきた」「介護のことが気になり始めた」という相談を受けることが多くなってきました。
特に、親御さんが80代に入ったあたりから、「これからのこと」を考える機会が増えてきますよね。
そんなときに、ぜひ知っておいてほしい言葉があります。
それが 「ACP」(アドバンス・ケア・プランニング) という考え方です。
日本語で言うと「人生会議」
・・・チョットおもっ・・・(笑)
「ACP」ってなあに?かんたんに言うと…
ACPは、「将来、病気や認知症などで自分の気持ちを言えなくなったときに備えて、元気なうちに、まわりの人と話し合っておこうね」という取り組みです。
といっても、
「延命治療はどうする?」
「施設に入る?家にいる?」
なんていきなり深刻な話をする必要はありません。
実は、もっともっとやわらかい話なんです。
たとえば…
「お父さんって、縁側でお茶を飲むの好きだったよね」
「お母さん、あの猫のぬいぐるみ、まだ大事にしてる」
「病院のにおいが苦手って、よく言ってたな」
こういう、日常のなかにある“その人らしさ”を、
少しずつ拾い集めておくことが、実はとても大切なんです。
「人生会議」って言葉、ちょっと重たく感じませんか?
ACPのことを「人生会議」と呼ぶこともあるのですが、
この言葉が、かえってハードルを上げているように私は感じます。
“会議”っていうと、家族やお医者さん、介護の人が集まって、
かしこまって「どうする?」と相談する…そんな場面を想像しませんか?
でも、実際のACPはもっと日常的で、もっとやさしいんです。
たとえば、お父さんと買い物帰りに「昔、こういうお菓子好きだったな〜」なんて話しているとき。
お母さんがテレビを見ながら「私はこういうのはイヤだなあ」って何気なくつぶやいたとき。
それがすでに、立派な"ACPに役立つ情報=「ピース」"なんです。
いざというときに、「あのとき話しておいてよかった」
急な入院、病気、介護が必要になる。
そんなとき、本人の希望がまったくわからないと、
家族はとても悩みます。
「本当はどうしてほしかったんだろう?」
「延命治療を望んでいたのかな?」
「施設じゃなくて、家にいたかったのかもしれない…」
こういうときに、
「そういえば、あのとき言ってたな」
「あの話、メモしておいてよかった」
そんな“小さなピース”が、家族の心の支えになるんです。
そして、イザというとき、つまり、終末期の医療のときに、これまで集めた「ピース」をドクターや医療従事者に伝えて、
本人が望む最期を迎えることができるんです。
大事なのは、「今、少しずつ」
ACPって、なにも特別な話じゃありません。
今この瞬間から、できることです。
「最近、どこが痛い?」
「今、どんなことがうれしい?」
「これから、どんなふうに過ごしたい?」
そんな会話を、少しずつ少しずつ、重ねていく。
それがきっと、「その人らしい最期」を支える大きな力になると思うんです。
私も、後見人として感じたこと
私は司法書士として、また成年後見人としても多くのご高齢の方と関わってきました。
ときには、すでに意思が伝えられない状態になったあとで関わることもあります。
しかも緊急入院して、ドクターから「医療方針どうしますか?」
いきなり聞かれる。
(あの、、、後見人は、医療同意する権利ないし、しかもこの前まで他人だし・・・)
そして、私のような第三者が後見人についていると言うことは、家族がいない。
つまり、
「この方がどんなふうに生きてきたのか」
「どんな最期を望んでいたのか」
それを知っている人が誰もいない…という状況に出くわすこともあります。
一方で、本人との日頃の関わりの中で、
「本人がこう言ってた」「こういうことが好きだった」という小さなヒントがあるだけで、
安心して本人の気持ちを、医療従事者に伝えることができます。
あなたとご家族にも、きっとできることがあります
80代のお父さん、お母さん。
少しずつ身体が弱ってきた今だからこそ、
「元気なうちに、話しておく」ことが大切です。
でも、無理に話し合いをしようとしなくていいんです。
ふだんの何気ない会話のなかから、
「その人らしさ」を大事にしてみてください。
「今をどう生きたいか」
「どんな時間がうれしいか」
それを一緒に見つけていくことが、
その人の人生のラストシーンを、あたたかくする大事な一歩になります。
最後に──あなた自身の想いも、大切にして
そしてもしよかったら、
あなた自身の「こうしてほしいな」という気持ちも、
少しずつ家族に話してみてください。
人生の終わりは、まだずっと先かもしれません。
でも、今を大切に生きることが、
未来を安心して迎える準備につながります。
今日のこのブログが、
「ちょっと話してみようかな」と思える小さなきっかけになりますように🍀